不良債権化しないために
信じて、その通りとなればトラブルも無いのですが、思い通りに行かないケースがどうしても存在します。「信用とは"信"じても"用"心すること」という言葉があるとおり、トラブルを少しでも避けるためにできることはしておくべきでしょう。
契約書、公正証書
よく、「貸す時は帰って来ないつもりで貸す」と言うように、経済的に信用できない人には、やはり貸付自体を考えるべきです。では、実際に貸す事になった場合には、まず、借用書・連帯保証契約書を作成することです。
金銭消費貸借契約(民法587条)および連帯保証契約(民法446条)の内容を明確にするとともに、証拠を確保するためです。
さらに契約書を公正証書にしておけば、相手方が支払いをしない場合に裁判で判決を受けなくても、ただちに強制執行することが可能です。
約束手形が可能な場合、社長に裏書をしてもらう
会社が振り出した約束手形に社長に裏書をしてもらうと、プレッシャーを与えることができます。会社が手形を不渡りにしてしまうと、一定条件の下に銀行取引停止処分の制裁を受け、会社は倒産してしまいます。このため、約束手形は優先的に決済しなければならないのです。
また、不渡りになれば、裏書をした社長個人も手形上の責任を負うことになります。手形訴訟は、通常の訴訟とは異なり、簡易迅速に処理される仕組みになっているので有利です。
不動産経営で気をつけること
アパート、マンションなど不動産経営はこれまで手堅い投資だと考えられてきました。しかし、近年は景気の悪化や雇用関係の悪化により家賃滞納者や滞納額が増加傾向であるため、仲介業者任せにしないで不良家賃滞納者や管理費滞納者といかに対応するかのノウハウの蓄積がこれからの大家さんの必須条件になります。
入居時にリスクを減らす
その一つは、入居時にリスクを減らしておくことだと思います。入居時には契約書作成の他に、できるだけ入居者及び保証人の情報を集めておくことが大切です。家賃や管理費を払って行けるのかどうかの信用力調査のノウハウが将来の大家さんのリスクを低減させることになります。
契約を結ぶ際に準備すべき必要書類
- 収入証明書,連帯保証人引受承諾書,印鑑証明書など
- 住民票(本籍地入り)
- 免許証コピー
- 連帯保証人引受承諾書
- 印鑑証明書など
その他、クレジットカードと直近の借入残高等が確認できると、お金の使い方や状況を把握しやすくなります。